カスピ海フェリーを使ってみたいと思った理由
将来、中央アジアを陸路と水路だけで旅してみたいと考えていて、その途中でどうしても気になったのが「カスピ海フェリー」。世界最大の内陸湖であるカスピ海を、飛行機を使わずに渡れるなんて、それだけでロマンを感じる。
今回の記事は、まだ実際に乗ったわけではないけれど、自分がいつかこのフェリーに乗る日のために、徹底的に情報を調べてまとめたものです。同じように「旅してみたい」と思っている方の参考になればうれしいです。
カスピ海にある主要なフェリー航路(全ルート)
調べてみたところ、旅人が使える航路はいくつかあります。特にアゼルバイジャンとカザフスタンを結ぶ航路は比較的利用しやすいようです。
出発地 | 到着地 | メモ |
---|---|---|
アラト(アゼルバイジャン) | クルィク(カザフスタン) | バクー南部のアラト港から。現在も旅人に人気。 |
アラト(アゼルバイジャン) | トルクメンバシ(トルクメニスタン) | ルートはあるが、ビザの取得が非常に困難。上級者向け。 |
オリャ(ロシア) | トルクメンバシ(トルクメニスタン) | 情報が少なく、ロシア〜トルクメン間の特殊ルート。 |
フェリーはいつ出るの?どう予約するの?
ここが一番ネック。カスピ海フェリーは「時刻表がない」のが基本で、貨物がそろったタイミングで出航するスタイル。数日待たされることも覚悟しないといけない。
予約は、港のチケットオフィスで直接、または現地旅行会社に頼むという方法が一般的。特にバクー南部のアラト港から出る船は、比較的情報が多く、旅人にも使われているようです。
季節的には、6月〜9月が狙い目。天候が安定していて、待ち時間も比較的短くなる傾向があるらしい。
各国のビザ事情(ここは事前に要チェック)
このルートを通るには、ビザの取得が不可欠。国によって難易度が大きく違います。
- アゼルバイジャン:e-Visa(電子ビザ)で比較的簡単に取れる。
- カザフスタン:日本のパスポートなら30日間ビザなしでOK。
- トルクメニスタン:旅人泣かせ。観光ビザはほぼ取れず、トランジットビザにも日数・ルート制限あり。
特にトルクメニスタンは、ビザの取りづらさで有名なので、自分はアゼルバイジャン〜カザフスタン間をメインに考えています。
船の中ってどうなってる?寝れる?食事は?
実際に乗った旅人の記録をいろいろ読んでみました。船内はあくまで「貨物フェリーに人も乗れるようにした」という雰囲気で、豪華さはないけれど、それもまた良さそう。
- 客室:2人〜6人の相部屋が基本。寝具あり。ただし、清潔さが気になる人は寝袋持参が安心。
- トイレ・シャワー:共用。場所によってはお湯が出ない、清掃が行き届いていないことも。トイレットペーパー必須。
- 電源:充電用のコンセントあり。モバイルバッテリーがあると安心。
- 食事:アゼルバイジャン側のフェリーは食事付き。内容はシンプル(卵・パン・肉料理など)。口に合わないこともあるので軽食は持参予定。
- 娯楽:Wi-Fiなし。本、日記、景色、あとは人との会話が娯楽。意外と贅沢な時間かもしれない。
実際に乗った人の声からわかったこと
ネットやブログで見かけた旅人たちの声を要約すると:
- 「港で13時間待ち。でも海の上は静かで落ち着けた」
- 「情報がなさすぎて不安だったけど、現地の人が思ったより親切で助けられた」
- 「食事は出たけど、おにぎりとカップ麺を持っててよかった」
- 「寒かった!毛布代わりに持ってたウインドブレーカーが役立った」
思っていた以上に“旅してる感”があって、まさに自分が求めている旅のかたちに近いなと感じました。
自分の結論:このフェリーは時間のある旅人向け
カスピ海フェリーは、間違いなく万人向けではありません。すぐに移動したい人には不向き。でも、あえて「予定通りに進まない旅」や「その場の空気を感じる移動」を楽しみたい人には、これ以上ない移動手段だと思います。
自分もいつかこの船に乗って、カスピ海の真ん中で空と水の色に包まれながら、次の目的地へ向かってみたい。
その日のために、これからも少しずつ情報を集めていこうと思います。
もし最新の運航状況や体験談など、この記事にない情報をご存じの方がいれば、ぜひ教えていただけたら嬉しいです。
コメント