フェリーで行くキプロス島:地中海の秘宝を海路で旅する魅力と実用ガイド

ヨーロッパ

キプロス島にフェリーで行ってみたいと思った理由

キプロス島は、ヨーロッパと中東の間に位置する歴史と文化の交差点です。美しい海岸線、ビザンティン建築、オリーブ畑の風景、そしてどこか懐かしい港町の佇まい。これらすべてが詰まった地中海の宝石とも言える島です。飛行機でひとっ飛びする旅も便利ですが、地中海の波に揺られながらゆっくり島へ近づく船旅には、まるで古代の商人や探検家になったような旅情があるのではないかと思いました。

いつかこのフェリーに乗ってキプロス島へ行ってみたい。そう思って調べ始めたこの旅の情報を、未来の自分と、同じように船で旅してみたいという方々に向けてまとめてみました。まだ実際には乗っていませんが、準備段階で分かったことを共有していきます。


現在就航中のキプロス島へのフェリー

ルートの概要

出発地到着地所要時間運航会社運航頻度使用船
タシュジュ(トルコ)キレニア(北キプロス)約6時間Akgünler Denizcilik週7便(毎日)小型フェリー(車両搭載可)
メルスィン(トルコ)キレニア(北キプロス)約4時間Akgünler Denizcilik週2便程度中型フェリー
アナムル(トルコ)キレニア(北キプロス)約1時間45分Akgünler Denizcilik週3便程度高速フェリー
ピレウス(ギリシャ)リマソール(南キプロス)約31時間Scandro Holding週2便(夏季のみ)M/V Daleela(車両搭載可)

主要な港

キプロス側の港

  • キレニア(Girne)港:北キプロスの代表的な港。観光拠点でもあり、中世の要塞やヨットハーバーが有名です。
  • ファマグスタ(Famagusta)港:かつて商業港として栄えた歴史ある港。現在は定期便が少なく、一部貨物中心の運用となっています。
  • リマソール(Limassol)港:南キプロス最大の都市港。クルーズ船やギリシャとのフェリー航路が発着しています。
  • ラルナカ(Larnaca)港:現在は主に商用利用ですが、将来のフェリー拠点として注目されている港です。

トルコ側の港

  • タシュジュ(Taşucu)港:南部トルコの小さな港町ですが、北キプロスへの玄関口です。
  • メルスィン(Mersin)港:交通・経済の中心地として、規模が大きくアクセスも便利です。
  • アナムル(Anamur)港:最短航路で知られ、スピーディな移動が可能です。

ギリシャ側の港

  • ピレウス(Piraeus)港:アテネ郊外にあるギリシャ最大の港。国際航路の中心でもあり、インフラが整っています。

キプロス島へのフェリーの船内、おすすめの座席やクラス、設備や食事

クラスと船内の様子

フェリーの種類によって設備は異なりますが、主に以下のようなクラスに分かれています。

  • エコノミー(自由席または指定席):リクライニングシートが基本で、手軽に利用できるクラスです。
  • キャビン(個室):寝台付きの個室で、長距離航路では快適な移動が可能です。2〜4人用のタイプが多く、バスルーム付きのものもあります。
  • ビジネスクラス/プレミアム:広めの座席、静かな空間、ラウンジアクセスが特徴です。飲み物や軽食サービスがつくこともあります。

おすすめの座席

日中の便ではデッキに近い窓側席日陰になる側のデッキ席が人気です。夜間の航路では個室キャビンを選ぶとしっかりと休むことができ、翌日の行動に差が出ます。

設備

  • トイレ・シャワー室(共用)
  • Wi-Fi(無料または有料)
  • 売店・カフェテリア・食堂
  • ラウンジ、テレビルーム、キッズスペース(一部フェリー)

食事

船内ではトルコ風・ギリシャ風の家庭料理が提供されることが多く、パン、チーズ、グリルミート、サラダなどが定番です。中にはビュッフェ形式の便もあり、旅の楽しみの一つになっています。軽食を持参する乗客も多いようです。


キプロス島へのフェリーの季節ごとの楽しみ方

  • 春(3〜5月):気候が穏やかで、花咲く沿岸の風景が美しい。船旅にも最適。
  • 夏(6〜9月):青く輝く地中海をデッキから眺めるならこの季節。日焼け対策を忘れずに。
  • 秋(10〜11月):気温が心地よく、乗客も少なくなる静かな旅を楽しめる。
  • 冬(12〜2月):空気が澄んでいて、冬ならではの落ち着いた景色と雰囲気が魅力。揺れには注意。

キプロス島へのフェリーに実際に乗った人の声

「地中海を渡るこの感覚は、飛行機では到底味わえないものでした。トルコの港を出発した瞬間から、旅が始まった実感がありました。海の上でゆっくり時間が流れるのを感じながら、デッキに出ては潮風を浴び、読書をしたり海鳥を眺めたり。夜になると遠くに見える港の灯りが幻想的で、心に残る船旅になりました。」

「ピレウスからリマソールへの長距離フェリーに乗りました。キャビンを予約していたので快適に過ごせました。食事は思ったよりバラエティがあり、ギリシャ風の家庭料理も味わえました。特に夜中にデッキに出た時の星空が印象的で、地中海の真ん中にいるという非日常感を強く感じました。」

「短距離ながらアナムルからキレニアまでの航路に乗ったとき、フェリーに乗る地元の人たちの雰囲気が印象的でした。大きな荷物を持った人々、手作りの食べ物を持ち寄る姿、そして船内で交わされる活気ある会話。旅というより生活の延長としての船旅があり、その空気感に触れられたのが一番の思い出です。」

「夏にトルコ南部からキプロスへ渡るルートを利用しました。昼便で天気も良く、デッキでは水着姿で日光浴を楽しんでいる人もいました。私は窓側の席を取っていたので、航行中ずっと美しい青い海を眺めていました。途中、イルカの群れを見かけて歓声があがった時は、乗客全体が一体感に包まれたような気がして、特別な時間になりました。」

「ビジネスクラスの座席を利用したおかげで、静かな環境でリラックスして過ごせました。無料の飲み物や軽食がありがたかったですし、空いていたので横になって昼寝もできました。船内の清潔感やスタッフの対応の良さにも好印象を受けました。あまり期待していなかった船内のラウンジが、実は居心地よくて、長距離でも疲れなかったです。」

「子どもと一緒に乗船しましたが、フェリーにはちょっとした遊び場があって助かりました。船の揺れも穏やかで、家族連れでも安心して利用できると感じました。食事も子どもが食べられるメニューがあり、助かりました。特に印象に残ったのは、港を出てすぐに見えた岩肌の断崖。まるで冒険の始まりのようで、わくわくしました。」


キプロス島へのフェリーに乗船できる都市への日本からの行き方

トルコ経由

  • 東京/大阪 → イスタンブール(直行便あり)
  • イスタンブール → メルスィン/タシュジュ/アナムル(国内線+長距離バス)
  • 各港から北キプロス(キレニア)行きフェリーに乗船

ギリシャ経由

  • 東京/大阪 → アテネ(直行便または乗継便)
  • アテネ市内 → ピレウス港(電車やバスで移動)
  • ピレウス港からリマソール行きフェリー(夏季限定)

キプロス島へのフェリーのチケット購入方法

現地購入

  • 各港のフェリーターミナル窓口で購入可能です。
  • 繁忙期は売り切れに注意です。

オンライン予約

旅行代理店

  • トルコやギリシャで現地代理店を通して予約することも可能
  • 宿・移動込みのパッケージも存在

注意点

  • パスポート番号の入力が必要な場合あり
  • 荒天での欠航や遅延もあるため、日程には余裕を持つのがおすすめ
  • 国境越えの場合は入出国審査に注意(集合時間早め)

ビザと準備について

ビザ

  • 北キプロス:日本国籍者は短期滞在ならビザ不要
  • 南キプロス:EU加盟国(シェンゲン非加盟)、90日以内ならビザ不要
  • 北側から入国スタンプがあると南側で入国拒否の例あり。ルートに注意

持ち物

  • 酔い止め、サングラス、日焼け止め
  • 羽織れる上着、モバイルバッテリー、水、軽食など

安全対策

  • 貴重品管理はボディバッグなどで
  • 船内の避難経路を確認
  • eSIMやモバイルWi-Fiがあると便利

Q&A:キプロス島へのフェリーに関する疑問

Q:フェリーは酔いますか?
A:地中海は比較的穏やかですが、風の強い日などは揺れる場合もあります。酔いやすい方は事前対策を。

Q:英語は通じますか?
A:港や船内では英語がある程度通じます。現地語が話せなくても基本的なやりとりは可能です。

Q:予約なしでも乗れますか?
A:空きがあれば乗船可能ですが、繁忙期は満席になることも。できるだけ事前予約をおすすめします。


調査に使った参考サイト


まとめ

調べていくうちに、フェリーでキプロス島に渡る旅は、移動手段というより「時間と空間を贅沢に味わう体験」だと感じるようになりました。まだ自分自身はこの航路に乗っていませんが、海を越えて島に近づくその瞬間を思うと、旅への期待が膨らみます。

最新情報は変わる可能性もありますので、計画の際は必ず公式サイトで再確認をおすすめします。また、もしこの記事にない最新の体験談や情報をご存じの方がいらっしゃれば、ぜひコメントやSNSなどで教えていただけると嬉しいです!

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